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アワガミ版 藍作始終略書 その2

前回で時期にして6月、一番刈りまで進んだが、作業はどんどん続く。

この藍作り、やはり「人の手」なしではどうにもならない。

人を登場させて、もう一度振り返ってみる。

 

肥料をまき

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土を耕し

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畝を作り

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手で植え付け

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アメリカの学生たちに草抜きを楽しんでもらい

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立派な葉っぱに育つものの

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ひっくり返せば虫たくさん

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日が陰った頃に虫除けをまき

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ようやく収穫

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写真で見るとすがすがしい緑だけど、

藍がすくすく育つのなら、雑草も当然すくすく育つわけで、

じっとりした暑さのなか、つくづく厳しい仕事だと思う。

 

アワガミ版 藍作始終略書 その3 へ続く

 


アワガミ版 藍作始終略書 その1

徳島で「おじさんが藍の葉っぱかき混ぜるやつ」と言うと、

染織に興味がない人でも、だいたい同じ映像が浮かぶと思う。

緑一面の藍畑や藍の葉っぱかき混ぜるやつ=すくも作りは、

春の大渦や夏の阿波踊りと同じくここの風物詩で、時期が来るとテレビや新聞で見かける。

 

2017年4月開講の和紙会館の染め織り教室は

(つまり今になって1年前のことを思い出している)

藍を種から育てて葉っぱを収穫する、「染める前」のプロセスを盛り込んだ。

振り返るとよい思い出で、撮りためた写真をここに公開したい。

 

4月20日 苗植え

※種は3月上旬(ツバメが帰って来る頃とも)に蒔き、このころまでに15〜20cmに育っている

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5月6日 乾ききった畑、アクシデントは早々に訪れる

そう言えば藍は植物、植物の栄養は水

藍は高価な肥料を好むと聞いていたが、それよりもまず水だろう

ここには水がない

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5月8日 水確保

藍農家さんが見るとギョッとするかもしれないが、それもよし

今ある知識を集約したベストな選択=散水機

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水を得た藍

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ここからびっくりするほどすくすく育つ

 

5月18日

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5月28日

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よく見る葉っぱらしくなる

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6月3日 一番刈り

ここでも戸惑う

確かによく育っている、しかしこれをすべて刈ってどこに保管するのか

(1年経って思うが、この疑問、気づきを持てたのはとても良いことだった

 こういう「ちょっと困ったこと」が新しい技術を産んだりする・・はず)

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とは言え、大昔から人々は「収穫」にこそ価値を求めてきた

世界中の新嘗の祭り然り、収穫してなんぼ

本を読むと、収穫は6月下旬とか梅雨明けごろと書いているが、早稲の藍だと割りきろう

欲を満たすべく3分の1刈ってみる

 

根元から少し離れたところを刈る

順調にいけば二番刈り、三番刈りぐらいまで可

 

6月15日 一番刈り(3分の2)

置き場がないという単純な動機で3回に分けた一番刈り

真ん中のはげがこの日刈ったところ

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6月3日に刈ったところ(手前)も二番刈りに向け伸びる

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アワガミ版 藍作始終略書 その2 へ続く

 


【展覧会のお知らせ】Anczelowitz x Awagami

みなさまこんにちは、高田です。

本日は展覧会のお知らせです。

 

Anczelowitz x Awagami

art・craft・design

 

ニューヨーク生まれ日本在住のアーティスト、クレイグ・アンセロウィッツが

阿波和紙を使って制作したオーガニックペーパーの作品と、

アレゴリアル(寓意的)コラージュ作品の展覧会を開催します。

 

アンセロウィッツのファインアート、デザイン、クラフトを合わせた作品は、

東西の文化が融合することによって生み出される、芸術的感性を反映しています。

 

会期:2018年11月30日(金)〜12月4日(火)

会場:lieno(リエノ)

   鞍馬口本店

   工房・意匠室
   〒602-0898 京都市上京区相国寺門前町647
   Tel.075-451-5403 Fax.075-451-5401 
   13:00〜19:00 水木定休日

http://lleno.jp

 

藍染めや柿渋染めなどを施した手漉き和紙を用いたアートパネルや、

阿波和紙を使ったコラージュ作品などを展示いたします。

 

初日の11月30日(金)は、17時からオープニングレセプションが開催されます。

ぜひご来場ください。

 

facebookイベントページはこちらから

https://www.facebook.com/events/253382911916524/

 


【ご案内】樫原嘉子 パステルアート展 -創造-

みなさまこんにちは、高田です。

本日は現在開催中の、パステルアート展をご紹介します。

 

樫原嘉子 パステルアート展 -創造-

2018年11月1日(木)〜11日(日)

会場:ギャラリーカフェ Brisa

〒779-0114 徳島県板野郡板野町羅漢前田18−1

https://www.facebook.com/events/2275870815983467/

 

アワガミの白峰白鳳木綿麻紙竹和紙白樺などを使って描かれたパステル画が展示されています。

そして、樫原さんは、実はアワガミで働くスタッフなのです〜(こんな絵を描いています

 

早速行ってきたので、ギャラリーの様子をご紹介しましょう。

 

 

 

 

こちらは竹和紙250g 版画用が使われています。

星の光が優しく、どこか不思議な雰囲気が漂います。

(私が写り込んでいる、申し訳ない)

 

 

こちらは白峰。黄みがかった紙の色がうまく生かされています。

暮れの情景が描かれています。

 

こちらは白鳳この絵は見覚えがありますね

パステルだけでなく、水干絵の具や岩絵の具も使われているそう。

 

木綿麻紙が使われた作品。紙のラフな質感が出ています。

ずっと眺めていたいような、どことなく懐かしい気にさせる絵です。

 

こちらは白樺が使われています。

和紙のプレーンな白さが、黄色の繊細なグラデーションを邪魔することなく

美しく見せています。

 

同じ画材でも、和紙が変わると随分表情が違って見えますね。

 

優しくてどこか切ない世界が描かれています。

今月11日まで開催中。ぜひ足をお運びください!

 

(ギャラリーカフェなのでゆっくりお茶ができます。私は紅茶を飲みました)


【ご案内】takeo paper show 2018「precision」review 展

こんにちは、クドウです。エリザベス

今年6月、紙の専門商社、株式会社竹尾さんが開催する「takeo paper show 2018『precision』」にて、クリエイターと共に素材制作に関わらせて頂いたことは、以前のブログでお伝えしましたが、

▼【ご案内】tekeo paper shoe 2018「precision」

http://awagami.jugem.jp/?eid=1422

 

会期中に会場で放映されていた、その素材制作の風景を記録されたムービーを竹尾見本帖本店にて再びご覧いただくことができます!!

 

takeo paper show 2018「precision」review 展

2018年10月22日(月)〜11月16日(金)
10:00-19:00  土日祝日 休
※10月29日|月|は13:00まで

https://www.takeo.co.jp/exhibition/mihoncho/detail/20181022.html

 

アワガミファクトリーでは、田中義久さんと三澤遥さん、お二人の制作をお手伝いさせて頂きましたが、このムービーでは田中義久さんの素材制作風景をご覧いただけます。

(最近復活しつつある)往年の和紙会館コンビ、ワタクシとマキタとの再結成の様子が伺えますちゅん

 

そして、このtakeo paper showにて9組のクリエイターが挑んだ「新しいファインペーパー」の制作過程を記録した書籍『takeo paper show precision 精度を経て立ち上がる紙』が刊行されていますキラキラ

http://www.takeo.co.jp/news/detail/002445.html

 

クリエイターの対談ページでは、制作秘話的なやりとりが製造メーカーとしては興味深く、

 

特にご一緒させてもらったクリエイターのページでは、窺い知れなかった制作にかける想いなどを垣間見れるのが感慨深いものでしたちゅん

P4280053.JPG

 

ムービー、そして書籍共々、紙好き、そしてものづくりに思いを寄せる人たちに大きな魅力を感じる記録なのですエリザベス

ぜひご覧くださいさようなら


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