【手作り好きなあなたに】絞り染め和紙を染めてみませんか?
こんにちは、クドウです
時々、徳島の現場から「こんなのあるんだけど...」という連絡がきます。
それは、なぜか大量に出てきた定番外の和紙とか、半製品で在庫していたけど商品が生産終了になったがゆえのデッドストック品とか...。
アワガミのオンラインストアで限定販売したり、売ってくれそうなお客さまにご紹介したりしているのですが、この間は「あら....」ってものがたくさん出てきたのでご紹介させていただきます
それは、絞り染めをする前の、絞ってある和紙です
これが絞り染め⬇
アワガミの製品では、かつてはこの絞り染め紙を芳名帳の表紙や団扇に使ったりしていました。
それではご覧いただきます
じゃじゃーん
「絞ってある(けど染めてない)和紙」
これがけっこうな量があるんです....
この状態で染料に浸して染め付けます。
黄色いポツンは、絞る位置を記したマーカーの色ですが、水性なので染色後には色は抜けるそうです。
糸で絞ってある部分には染料が入り込みませんので、絞り方やその加減によって、染色後に絞りを解くと、染料の入らなかった白い部分が円形の絞り柄模様になるのです。
染めて売ろうかとも思ったのですが、このままでけっこうおもしろいので、こちらを放出しようと思います
で、ご紹介するにあたって、染め方がわからないと.....なので、染め部門の職人さんに染めてみせてもらいました
その1:水に浸す
染料をムラなくきれいに紙に浸透させるため、染色前に水に浸します。
染色方法によって水に浸す場合、浸さない場合があります
その2:水分をきる
数枚染めるくらいであれば手でギュッとしぼりますが、私たちは大量に染めることが多いので、水から引き上げたら竿などに掛けて水切りをします。
その3:染める
染料を溶いた染料液に含浸させます。
今回は一般的な染料の「直接染料」を使いました。
粉状のものをお湯で溶いて使いますので、ちょっと湯気が出ていますね。
染料の種類にもよりますが、暖かい方が染まりやすいのです。
絞り口のあたりなど染料が入りにくい部分がありますので、紙を広げながら染料を充分行き渡らせます。
その4:染まったら絞る
充分に含浸させたら、染料液を絞ります。
私たちは一度に大量に染めますので洗濯機の脱水機能を使いますが、その場合紙は洗濯ネット(の代わりをする布袋)に入れます。
ぎゅーっと絞って、
はい、こんな感じ
では場所を変えて、絞ってある糸をほどいていきましょうー
ここはムービーを撮らせてもらいました
この紙は、1枚の紙に12個絞りがありますが、全ての絞りは1本の糸で繋がっているのです。
糸の端がどこかにあるので、まずそれを見つけて、引っ張ると.....
どうでしょうかー
この最後が一番楽しそうですね
この後は吊り干しして自然乾燥させますが、本の表紙や箱貼り用に使う場合は薄手の和紙で裏打ちなどをします。
手作り好きな皆さま、自分だけのオリジナル色で絞り染めをしてみませんか?
染料はDIYグッズを取り扱うショップなどでも入手できますが、アワガミの「折り染めキット」にも資材の一部としてキット内容に含まれています。
https://awagami.jp/collections/dyeing-tool/products/8831001
この絞り染め用の紙、近日にアワガミのオンラインストアでお求め頂けます
折り染めも絞り染めも、ぜひ一緒に楽しんでみて下さい
- 2020.03.10 Tuesday
- 和紙の使い方あれこれ
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- クドウ