【第36回 手漉き和紙研修会】レポート★1日目
こんにちは、クドウです
お盆休み明けの和紙会館では、恒例の手漉き和紙研修会がスタートしました
今年の参加者は、タイ、イギリス、スペイン、オーストラリア、香港、シンガポール、ポルトガル、アメリカ、ニュージーランド、スウェーデン、そして日本から総勢21名
皆さん、ご遠方よりありがとうございます
1日目の作業は、表皮が残っている黒皮状態の楮(こうぞ)の皮剥ぎから。
ナイフで茶色い表皮、そして緑色の青皮部分を剥いでいきます。
今年の研修生の皆さんは、団欒しつつも真面目にコツコツと作業を進められる人が多いような。
四角いバスケット:できた白皮
黄色いバケツ:剥いた表皮や青皮部分。これも後で別に煮熟をして紙漉きに使います。
水色の丸いバスケット:無念にも、時間内に仕上らず残ってしまった黒皮楮
続いての煮熟前、白皮をザブザブと流水の中で振るい、付着している塵などの汚れを洗い流します。
皆さん、ちょっとづつトライしてもらいます。
きれいに洗えた楮をアルカリの薬品と一緒に煮る作業を煮熟と言います。
どんなものでも、基本的に適量というものがありますよね。
今回使うソーダ灰は、果たしてどのくらい入れたら良いでしょうか?
まず、今日は1人に乾燥状態で500gの黒皮楮をお渡ししました。
500g×21名=10.5Kgの黒皮が最初にあったとします。
皮剥ぎでできた白皮を軽量したら総量で11.8Kgでしたが、これは水分を含んでいる重量です。
今回は乾燥重量の18%のソーダ灰を用うため、乾燥目分量を算出しなければなりません。
白皮重量11.8Kgの約60%は水分と想定し、乾燥量では約4.72Kg相当と考えます。
すると必要なソーダ灰の量はこの18%なので、850gですね
そしてソーダ灰と一緒に釜入れです
クツクツと弱火で約2時間炊いて、あとは朝まで蒸し込みます。
お料理と同じで、煮すぎてもダメ、煮えてなくてもダメなのです。
今日の作業はここまで
日中はまだまだ暑い日が続きますが、朝晩はひんやりしてきました。
皆さん、体調に気を付けて最後までがんばりましょう
続く
- 2018.08.17 Friday
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