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グレゴリー・ペーパー〜グレゴリー・コルベールとアワガミ

巨大インクジェット用和紙『グレゴリー・ペーパー』の制作裏話。
今回は特に大きいため、プロジェクトチームをつくる。

果たして、2.4×5.1mの紙が出来るか?
「出来ない」と言ってしまえば出来なくなる。
アワガミの良いところは「出来ない」と言わないことかもしれない。

ずは、道具の手配。網、簀桁、そして乾燥板。どれも巨大。
いつもお願いする木工所では、乾燥板に使う板が2.4mしかなく、これ以上は無理、とのこと。

2.4mの紙を2.4mの板に貼るのは不可能。
結果、桟を足すことで解決する。
只、よくこの寸法になったものだ。1cmでも大きければ幅が足りなかった。

問題は枚数。
乾燥板は一日に漉ける枚数の倍が必要。
多分、この厚さと大きさでは一夜では乾燥しない。
ということは、乾燥板の数と場所がいる。

更にもう一つ問題が浮上。
木工所内で簀桁を作ると工場から出ないという。
一度組み立てて分解し、漉き場で組み直すしかない。
漉き場でこの作業を行うと、出来上がった紙の保管場所がない。

……数日後、なんとか本番までに道具が出来上がり、試作を行う。
これがうまくいけば本番だ。
漉きあがった紙を早く乾燥させるのに、除湿器を新調し、ボイラーも24時間運転しても問題ないようにした。

グレゴリーコルベール

本番前、気合いを入れる為、「作業の安全とグレゴリーの作品成功」を祈願してお祓いをする。
忌部の祖、紙の始祖神、天日鷲命(あめのひわしのみこと)に来て頂く。
神頼みではないのだが、けじめを付けるには必要だ。
阿波の地に降り立ち、紙漉きを擁護して1400年後の今、この歴史の流れを祝詞の中に思い、次の世代に繋げる責務と誇りを感じた。快い緊張感だ。

漉き始めてからも、いろいろと問題は起こったが、こまごまとしたものは作業をしながら解決していった。
展覧会の日は決まっている。前へ進むしかない。
依頼があってから約三ヶ月後、この巨大プロジェクトは無事完成した。
……忌部の神様と、スタッフの努力に感謝する。

コメント
アワガミが、コルベールの作品のために紙を漉いているなんて今日初めて知りました。
感動しました!(^−^)
凄い!!
tadakovさんへ

お便り、ありがとうございます、アワガミファクトリーでオンラインストア担当しております、山岡 です。

tadakovさんご自身も写真を撮られるのですか?
私たちが通称「グレゴリーペーパー」と呼ぶ、この巨大な和紙は、数年前から挑戦してきた「印刷用紙としての和紙」の大きな分岐点になったと思います。

現場にはいろいろと問題が日々起こるものです。私自身、その苦労は計りしれませんが、この先、きっとこの経験が役に立つことだろう、と思います。

tadakovさんのような、グレゴリーを愛する人たちの期待を裏切らぬよう、これからも頑張っていきたいと思います。
温かいご意見、こちらも励みになります、ありがとうございました!!

  • 山岡
  • 2007/09/06 2:22 PM
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